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2020年10月15日
知識

土地の売買の際に確定測量を行う理由

以前に、『測量やります!』でもお話ししましたが、土地の売買の際には測量を行うことが一般的です。でも、境界杭が全部有る土地の場合、売主から見れば測量する理由がわかりません!との疑問の声もあります。そこで、愛知県土地家屋調査士会会長の伊藤直樹さんの意見をご紹介します。

売買契約書の特約

売買契約書に、特約で確定測量図の交付が決済日までに間に合わない場合は、不可抗力として、白紙解約できると記載されているかと思います。

この確定測量図とは何ぞや?これにはしっかりとした定義がないと言われています。定義のない用語が土地売買契約においては最重要視され、契約が白紙となったり、違約となったり、紛争へ発展してしまう例もあります。

伊藤直樹会長の考える確定測量業務の定義

確定測量図とは、官(道水路公共物)と民、民と民の関係地権者と立会協議の上、境界位置を復元、または新たに確定し境界標識(杭等)を設置して、境界に関する確認書を取り交わし、更に境界線上の地表面、地中、空中の越境障害物、構築物等の処理も含めて境界線上に生じうる紛争の発生を未然に防止し、確定測量成果物を作成する業務をいいます。

 

確定測量業務には、単に表題登記や地積更正登記が申請受理されるだけでなく、売買の際、測量対象地が不動産という商品としてリスクがあるかどうかを、鑑定書のごとく取りまとめるといった業務が求められます。

 

区画整理の本換地から、まだ何年もたっていない土地で整理事業の組合が埋めた杭がある土地。2~3年前に隣地の地積測量図が法務局に既に提出されて保管公開されている土地。これらの土地に関して測量すべきかどうか悩ましいところです。

 

しかし、これからの不動産という商品は売買取引の対象の土地の確定測量の結果として、現時点での隣地所有者の境界位置の了承、承諾が必須です。そして、越境物が存在するケースでは、その解消又は将来に向けた取り決めについて対応することを、宅建士さんや弁護士さあんと協働する一連の業務がこれからの確定測量業務だと考えています。

私見

境界がハッキリしない土地の場合は買主様の為に確定測量は行わなければならないと考えます。

しかし、上記の区画整理の本換地から、まだ何年もたっていない土地で整理事業の組合が埋めた杭がある土地の場合は本当に確定測量は必要なのか?とも思います。

杭間の距離を測量し、換地図面と照らし合わせて誤差がないこと、そしてお互いの越境物がない場合は確定測量を依頼する意味があるのでしょうか?

測量費用は、40~50坪くらいの長方形の土地でも40~50万円くらいかかります。伊藤直樹会長のお話しでは、この費用でも安いとのお話しでしたが、不動産業者からすれば高いと感じます。土地取引ごとに、仲介料に近い金額の仕事を土地家屋調査士に与えているようなものです。

しかも、昨今では隣地所有者への説明能力・交渉能力に劣る土地家屋調査士も多く、私たち不動産業者が現地立会いに同席し、杭の位置について交渉して纏めるケースも増えてきています。

確定測量業務は下手をすると隣地所有者との揉め事を引き起こすデリケートな業務だと思います。土地家屋調査士の皆様にはもっともっと頑張って欲しいですね。

この記事を書いた人
堀田 秀隆 ホッタ ヒデタカ
堀田 秀隆
元々は、某トヨタ系企業に就職した技術者でしたが、某ハウスメーカーで営業を、設計事務所で設計を学び、弊社では分譲住宅の設計・施工・現場管理をした後、現在の不動産営業をしております。 この仕事はつくづく「人生相談」に似ていると実感してます。私の経験・知識・人脈をフル動員して皆様のご相談に乗らせていただき、安心したお取引が出来るように全力で頑張ります。
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