ブロック塀を点検しよう!
平成30年6月に発生した大阪府北部を震源とする地震では小学校のブロック塀が倒れて児童が犠牲となりました。
あれから2年経ちますが、身近にある危険なブロック塀の撤去はなかなか進まないのが現状です。でも同様な悲劇を起こしてはいけません。
所有者の皆様にはブロック塀の点検と改修をお願いしたいです。
塀は高すぎないか?
ブロック塀の高さは最高で2.2mです。ブロック塀1段の目安は20㎝です。
塀の両側で地面と高さが異なる場合は、安全側の判断として地面の低い側から塀の頂部までの高さを測りましょう。
塀の厚さは十分か?
塀の厚さは15㎝以上ですか?(塀の高さが2m以下の場合は10㎝以上でよい)薄いものより厚いものの方が、鉄筋のかぶり厚さが増すので耐久性が向上します。
控え壁があるか?
長さ3.4m以下ごとに、高さの1/5以上突き出した控え壁はありますか?(塀の高さが1.2m超の場合のみ)
ブロック塀に対して直交に壁をつけることで、地震時に倒れにくくなります。ブロック塀の高さが例えば2mの場合は、ブロック塀の長さ3.4m以下(ブロック8個が目安)ごとに長さ40㎝以上の控え壁が必要です。
基礎があるか?
地面より上にあるブロックの最下段の下にコンクリートの基礎があるかを確認してください。
基礎がきちんと作られていないと、ブロック塀が地震時に根元から倒れてしまうこともあります。
塀が傾いたりしていないか?
目に見えて判断できる傾きやひび割れがなくても劣化が進んでいる場合があります。
塀が劣化しつつあるサインとして、ブロック表面の鉄筋の錆び汁(茶色のにじみ)や著しい白い物質の付着(ブロック内部に雨水が侵入するなどによりコンクリートの成分が溶け出して表面で白く固まったもの)があります。
傾いている塀やひび割れている塀は劣化が進んでいるおそれがあり危険なので、塀には近付かないようにしましょう!
専門家に相談しましょう!
①塀に鉄筋はありますか?
②基礎の寸法は十分ですか?(塀の高さが1.2m超の場合のみ)
この2項目は外観の目視では安全点検ができない項目です。
最後に
ブロック塀等の倒壊を繰り返さないために
①ブロック塀等の安全を確保することは所有者の責務です。
塀の倒壊により、周辺の方々に迷惑をかけないようにしましょう!
②既存の塀については、自分で安全点検し、わからないことがある場合や危険な塀とわかった場合は、速やかに専門家に相談しましょう!
③地方公共団体によっては、ブロック塀等の安全対策
に係る補助金など支援制度が設けられている場合もあります。お住まいの地方公共団体へ支援制度を確認しましょう!
④地方公共団体によっては、建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づき、避難路沿道の一定の高さ・長さを超えるブロック塀等について、耐震診断の実施と診断結果の報告を義務付けている場合があります。
お住まいの地方公共団体の耐震改修の担当窓口に確認しましょう!
中古住宅を購入する場合も物件にこのような塀がないか注意してください!。
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