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2020年10月04日
売却相談

一括査定サイトでのトラブル 

不動産の所有者本人じゃなくても気軽に査定依頼ができる一括査定サイトですが、それ故にトラブルを引き起こすことがあります。

離婚による財産分与、相続による遺産分割、すべてをお金にして分配するのなら揉めることはないのでしょうが、不動産を誰かに分与する際、その価値について揉めることがよくあります。

 

【離婚の場合】

離婚による財産分与の割合は、夫婦それぞれの収入にかかわらず、原則として1/2とされています。例えば、専業主婦(夫)で婚姻中に一切の収入がなかった場合でも、婚姻後に築いた財産の半分をもらい受けることができます。

売却せず引き続きどちらかが所有する場合は、財産を所有する側が所有しない側へ、評価額の1/2を支払うことになります。

この評価額が知りたくて、ご主人様あるいは奥様が一括査定サイトを利用することがあります。

 

前回、【一括査定サイトってどう】でお話ししましたが、私の住んでいる西三河地域では、不動産業者が売却依頼を受けたいがために、すごく高い査定価格を出すことがあります。たんなる机上査定で、しかも、築年数と間取りと構造を入力しただけでです。

財産分与の場合、財産を安く出したい側と高く出したい側が争っています。要するに分け与える側は安い査定書が欲しいわけです。

このような場合に高い査定書を出すと、争っている相手方からクレームが来る場合があります。

私が昔お世話したお客様で、奥様がご主人様や弁護士との話し合いのために一括査定サイトで査定金額を出してもらったことがありました。そして、ご主人様がその査定書を全て持参されて相談にのって欲しいと言われ来店されました。

ご主人様には一括査定サイトならではの事情をお話ししご理解いただきました。

その後、改めて離婚調停用の査定書が欲しいとの依頼を受けましたので、設計図書を貸していただくのと、建物を見せていただくこと(インスペクションも行う)を条件に査定書を出させていただきました。

離婚調停や裁判では不動産業者2社以上の査定書が必要になります。弁護士、調停員、裁判官は金額の妥当性がわからないため、数社の査定金額の平均を採るそうです。 

 

【相続の場合】

相続による遺産分割の場合、土地は路線価、建物は固定資産税評価額で評価します。

この評価額は一般の売買の金額より安いという理由で、遺産分割に納得できない相続人の方が一括査定サイトを利用することがあります。

 

その一括査定サイトの価格に不信感を持ったお客様が来店されました。

たまたま相続人の方が全員お越しになりました。今回の場合、土地・家屋を相続する方が相続後に売却しても、売却にかかる諸経費や売却後の税金を差し引くと相続税評価のために算出した評価額と変わらないことをご説明してご納得いただきました。

 

このようなケースが後を絶ちません。

不動産の一括査定サイトは買取り価格を提示しているものではなく、仲介をする上での成約見込み価格を出しているのに過ぎないことを利用者様がハッキリ認識しなければなりません。

私の場合は、媒介契約をいただいてから3ヶ月以内に成約するであろう価格を提示するように心がけています。それでも、市場動向によりその金額で成約できないこともあります。

便利な一括査定サイトですが、使い方を間違えないようにしましょう。

所有者以外の方が査定依頼を簡単にできてしまうのはどうかと思いますが、皆様はいかがお考えでしょうか?

この記事を書いた人
堀田 秀隆 ホッタ ヒデタカ
堀田 秀隆
元々は、某トヨタ系企業に就職した技術者でしたが、某ハウスメーカーで営業を、設計事務所で設計を学び、弊社では分譲住宅の設計・施工・現場管理をした後、現在の不動産営業をしております。 この仕事はつくづく「人生相談」に似ていると実感してます。私の経験・知識・人脈をフル動員して皆様のご相談に乗らせていただき、安心したお取引が出来るように全力で頑張ります。
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