2023年06月05日
土地のお話
埋蔵文化財包蔵地(刈谷市)
埋蔵文化財とは、地中に埋もれている文化財のことです。
埋蔵文化財には集落跡、貝塚、古墳、古窯跡などの「遺構」と、土器や石器などの「遺物」があり、それらが残されている土地を「遺跡」といいます。
埋蔵文化財の存在が知られている土地のことを「周知の埋蔵文化財包蔵地」といいます。
刈谷市内の埋蔵文化財包蔵地は刈谷市歴史博物館で調査することができます。また、埋蔵文化財の取扱いの流れは下記になります。
今回、刈谷市司町の土地が埋蔵文化財包蔵地内に該当するか調査しました。
近くに刈谷城跡に作られた亀城公園もある為、もしかしてとは思っていましたが、今回の調査地は刈谷城跡遺跡に該当することが判明しました。
このままでは販売に支障が出るので、早速、試掘調査を依頼しました。
試掘坑の大きさ・数・位置・掘削の深さは工事内容や現地の状況に応じて変わります。
通常は対象地内の工事予定箇所に1m×1m程度の大きさで2、3か所の試掘坑を設定し、対象が台地上の場合は洪積層の上面まで、工事の掘削深度が決まっていればその深さまで掘削して調査するそうです。
調査後、一週間くらいで刈谷市より文書で回答が来ました。
確認調査の結果、埋蔵文化財は見つからなかったのですが、建築工事着工の60日前までに愛知県知事あてに届出をする必要があります。
工事時は、刈谷市歴史博物館職員の立会いが必要になります。
残金決済後の工事になりますので、万一の際は工事が止まってしまうこともあります。
また、売買契約上の契約不適合責任上の取扱いも決めておかなければなりません。
最後に、刈谷城跡を現在の住宅地図に落とした刈谷城現況対象図をご覧ください。
緑のラインは当時の街道になります。このような地図を見ながら当時を想像するのは楽しいと思いませんか?
この記事を書いた人
堀田 秀隆
元々は、某トヨタ系企業に就職した技術者でしたが、某ハウスメーカーで営業を、設計事務所で設計を学び、弊社では分譲住宅の設計・施工・現場管理をした後、現在の不動産営業をしております。
この仕事はつくづく「人生相談」に似ていると実感してます。私の経験・知識・人脈をフル動員して皆様のご相談に乗らせていただき、安心したお取引が出来るように全力で頑張ります。
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