相続した空き家、ずさん管理でトラブルに!
実家を相続したけれど、誰も住む予定がなく、とりあえず所有しているという方もいらっしゃると思います。
空き家でも所有していれば、それなりのコストがかかるわけですが、費用面だけでなく、管理されていないと近隣とのトラブルが発生することもあります。
いざ、売却して手放すときに、近隣とトラブルがあると、境界立ち会いがスムーズにいかないこともありますので、空き家でもきちんとした管理が必要です。
維持に必要な費用
①不動産を所有していれば課税される固定資産税等
住宅用地は特例があり、固定資産税は課税標準額の6分の1,都市計画税は3分の1にな っています。築25年~30年くらいの土地が40坪程度、建物が30坪程度の場合、刈谷市・安城市・知立市で65,000円~70,000円前後
②掃除などで利用する、水道料・光熱費
水道料は使用していなくても、使用中止の申し出をしなければ、基本料がかかります。刈谷市の場合、口径が20㎜の場合の水道の基本料は月に1,672円、下水は1,540円必要です。中部電力も利用プランにより異なりますが、基本料は必要です。
③業者に頼んだ場合の木の剪定や草かり費用
お庭の広さや樹木の本数によっても変わりますが、約5万円前後
④火災保険などの費用(加入していない場合も多い)
近隣からの苦情、実際にあったこと
空き家を管理せずに放置しておくと、雑草や庭の木が伸び放題でご近所から苦情が来ることがあります。この苦情が精神的な負担になり、誰も住まない実家を手放すという方もいます。
実際のケースですが
A様は誰も住まなくなった空き家を、すっと15年以上所有されていましたが、隣の方から草を取ってくれとという苦情が頻繁にくるようになりました。
土日の休みに草を取りに通っていたが、とうとう嫌になってしまい、弊社に売却して欲しいという依頼が来ました。
買い手がすぐに見つかり、境界の確定のために近隣の方に立会いをお願いしました。
現地で測量士、売主様の奥様、私と隣接する土地の所有者で境界の立会いをしました。
現地で挨拶もそこそこに近隣の方から、苦情の嵐でした。
「草が伸び放題で、花粉症が悪化した」
「樹木が伸び放題で、景観が悪くなる」
「管理が悪いと、放火や不法投棄されると困る」
「市役所に何度も苦情の電話入れたけど、所有者の対応が悪い」
あまりの迫力に、ご主人の代わりに立会った奥様は涙目で茫然自失。
代わりに仲介業者の私が「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」とわびる羽目に。私はサンドバック状態でした。
隣の方は、特に意地悪そうな感じでこう言いました。
「どんな人が買ったのか知りたい、変な人には売るんだったら印鑑を押さない」
紆余曲折ありながら、この隣人以外の方からはご署名と押印をいただけましたが、このお隣の方は、なかなか印鑑をくれませんでした。
そこで、買主様に事情をお話し、売主様と買主様と私で、隣の方のところに挨拶に行きました。
最初は不機嫌そうな顔をしていましたが、車から買主様の奥様と小さなお子さん2人が出てくると、急に
「幾つだね?」と買主様に尋ねました。
「4歳と5歳」です。
「うちの孫と1つ違いだわ」
ここから世間話が始まり、町内のこと(誰と誰が仲が悪いとか←聞いてないけど)なども詳しく教えてくれました。
頃合いを見て、私から「境界の立会のご署名と印鑑を押して下さい」とお願いし、無事にいただくことができました。
空き家の放置は隣近所にご迷惑をかけるだけでなく、いざ、売却しようと思っても、このように境界の立会いの際にスムーズにいかなくなる原因にもなってしまいます。
誰も住まない空き家の管理、賃貸にする、売却するなど、方向性を見つけるためにも、堀田土地に、ご相談下さい。
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