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2021年02月23日
知識

所有者不明土地問題の解決に向けた不動産登記法の見直し

上図は、昨年の今頃の法務局民事局の資料の一部です。

有識者で構成する『所有者不明土地問題研究会』の推計によると、2016年時点で所有者不明土地の面積は、全国で410万ヘクタールにも上り、九州本島の面積を上回るそうです。

2040年までに、北海道本島に匹敵する720万ヘクタールに広がるとの試算もあるとのことです。

所有者に連絡がつかない所有者不明土地は、全体の20%程度あり、土地の有効活用の弊害になっています。

法務省によりますと、所有者不明土地が発生する理由の66%は相続登記がされていないことで、残りの34%が住所・氏名を変更した時の登記がされていないことによるそうです。

そこで、相続や住所・氏名を変更した時に土地の登記を義務付ける法改正案が出ました。政府は3月に改正案を閣議決定します。今国会で成立させ、2023年度にも施行になります。

 

この改正案の内容の一部を箇条書きにすると下記のようになります。

 

【相続時の登記を義務化】

取得を知ってから3年以内に登記申請。違反すれば10万円以下の過料。

10年間、遺産配分未定なら法定割合で分割。

 

【土地の所有権を放棄しやすく】

建物や土壌汚染がなく担保になっていなければ国庫に返納可

 

【住所・氏名変更 法人の移転登記も義務化】

変更から2年以内に登記申請。違反すれば5万円以下の過料。

 

【活用】

●裁判所が管理人を選べば、不明の所有者に代わって売却ができる。

 

※土地の所有権を放棄しやすくなるのは、活用のしようもない土地を相続することになった方にとっては朗報かもしれませんね。

 

ちなみに、我々、不動産業者は登記事項証明書を取得して土地や建物の所有者を調査します。

土地の場合は確定測量を行うことも多く、隣地所有者の調査もするのですが、登記事項証明書の住所には別の方が住んでいたりすることもあり、所有者と連絡がつかなくて困ることがあります。

個人情報の厳しい時代ですので、行政に行っても簡単に連絡先を教えていただけるわけでもありません。

登記事項証明書に現在の所有者の正しい情報が載るようになれば、大変助かります。

この改正案の一連の罰則は、改正法施行後に新たに相続する人が対象となります。

施行前の相続などに伴う問題は、一定の猶予期間を定めて適用する見通しとなっています。

 

この記事を書いた人
堀田 秀隆 ホッタ ヒデタカ
堀田 秀隆
元々は、某トヨタ系企業に就職した技術者でしたが、某ハウスメーカーで営業を、設計事務所で設計を学び、弊社では分譲住宅の設計・施工・現場管理をした後、現在の不動産営業をしております。 この仕事はつくづく「人生相談」に似ていると実感してます。私の経験・知識・人脈をフル動員して皆様のご相談に乗らせていただき、安心したお取引が出来るように全力で頑張ります。
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