後付けカーポートあるある!
家を建ててからしばらくして、カーポートを設置することがあります。屋根があるカーポートは建築基準法では建築物になり、敷地面積に対する建築面積(=建蔽率)に加算されます(緩和措置有)
中古住宅で売買する際に、後からカーポートを設置した場合、建蔽率を超過していることがあるので、注意が必要です。
また、カーポートは建築基準法では建築物ですが、不動産登記法では建築物に該当せず、登記はできません。
「建築基準法」と「不動産登記法」の建築物には異なる解釈があります。
建築基準法では建築物でも、不動産登記法では建築物とみなされず、登記できないものの例は以下の通りです
登記できる建築物
以下の4つの要件を満たすものが「登記できる建築物(不動産登記法上の建物)」とされます。
【要件】
1. 外壁またはこれに類するものによって囲繞されていること
屋根と壁があり、ある程度密閉された構造であること。例:簡易建物であっても、屋 根・壁・出入口があることが必要。
2. 屋根があること
雨風を防ぐ機能が必要。
3. 土地に定着していること
移動可能な仮設小屋や車両などは対象外(ただし、設置の状態が恒久的な場合は登記可能な例もあり)。
4. 用途に供しうる状態にあること
住宅・倉庫・店舗などとして実際に使える状態にある必要がある。未完成の場合は「建築中建物」として登記できることもある。
【 登記可能な例】
一戸建て住宅、マンション、倉庫、工場、店舗
ユニットハウスやプレハブでも、恒久的に設置されていれば登記可能
【登記できない例】
キャンピングカー、トレーラーハウス(移動可能なもの)
土台に固定されていない仮設建物
内装工事などが未了で、用途に供しえない状態のもの(未完成建物の登記手続きをしていない場合)
登記できるか微妙なケースの判例・裁判例
① プレハブ建物(昭和50年3月25日・東京地裁)
事案:プレハブ式の作業所について、建物として登記できるかが争われた。
<建物の状況>:壁と屋根あり。コンクリートの基礎にボルトで固定されていた。
ただし構造的に簡易。
【判決】
→ 登記可。建物としての構造が整い、かつ土地への定着性が認められるため。
ポイント:プレハブでも、恒久的に設置されていれば建物性を認める。
② トレーラーハウス(平成15年9月26日・名古屋高裁)
事案:車輪付きで移動可能なトレーラーハウスを登記できるか。
<建物の状況>屋根・壁はあり住宅として使える。ただし車輪があり、移動できる構造。
【判決】
→ 登記不可。土地に「定着」していないと判断。
ポイント:定着性が不十分な場合、たとえ居住可能でも建物とは認められない。
③ 工事中の建物(昭和49年3月29日・東京地裁)
事案:建築中のビルについて、建物の登記申請が可能かが争われた。
<建物の状況>外壁や屋根などは未完成。骨組みは完成し、基礎と定着している。
【判決】
→ 建物の登記は不可。ただし、建築中建物としての登記は可能。
ポイント:建物登記は「用途に供しうる状態」が必要。完成していないなら「建築中建物」として登記すべき。
④ ゴルフ練習場のネット支柱(登記不可)
内容:鉄柱やワイヤーで構成されたゴルフ練習場のネット支柱について、「建物」としての登記を求めた。
【判定】屋根・壁がなく、「建物」としての要件を満たさない → 登記不可
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