マンションは「管理を買え!」と言うけど、どんなことに注意したらいいの?
マンションのご案内時に、必ず説明しています。
マンションの管理会社の報告書からわかること!
内覧時にわかること!
をまとめましたので、参考にして下さい。
①管理会社の重要調査報告書から把握できること
① 適正な修繕積立金が積み立てられていること
修繕積立金は管理費と違い、計画修繕のために積み立てておく費用で貯金と同じです。
マンション標準管理規約 第28条で修繕積立金については、使える用途が決められており管理費とは区分して経理しなければならないものです。
管理費が高くて、修繕積立金が極端に少ないのは考えものです。
適正な修繕積立金の額については、国土交通省のガイドラインがありますので、参考にして下さい。国土交通省のガイドラインで計算(平均値)すると、実際のマンションの修繕積立金より高い金額になります。
40戸程度なら大抵のマンションの延床面積は5000㎡未満ですから、
例えば75㎡のお部屋(15階建未満の場合)ですと、適正な修繕積立金は
218円×75㎡=16,350円になります。
<下記参照>
実際の修繕積立金がこの金額より低いからといって、かならずしも管理体制が悪いわけではありません。適切な修繕ができていれば良いのです。
② 管理費・修繕積立金の滞納が少ないこと
滞納があると、
1)区分所有建物の管理水準が落ちる
2)支払う区分所有者と滞納者間に不公平
3)滞納者のためマンション全体の価値が下がる
などの弊害があります。
管理会社がしっかりと管理費・修繕積立金の回収を行っているかを確認します。(管理組合へのマメな報告、どのような対処方法があるかなどの提案がある管理会社が良い管理会社と言えるでしょう)
滞納を放置すると時効が成立して請求できなくなります。 滞納管理費等の時効は5年です。
※管理費・修繕積立金については、民法169条所定の定期給付債権として5年の時効の成立が認められた。(平成16年4月23日最高裁判決)
③ 定期的な修繕が行われていること
管理会社の作成した重要調査報告書を見ると、過去にどんな修繕工事をしてきたかを知ることができます。管理会社によって履歴を直近10年しか提出しないところと、管理会社が管理してから現在までの一覧表を出してくれるところがあります。
修繕の記録によって定期的にどの部分を修繕しているかわかります。
④ 長期修繕計画案があること
マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値の維持・向上を図るためには定期的なメンテナンスが必要です。鉄筋コンクリート造のマンションは、適切な修繕が行われれば、長く住んでいただけます。
長期修繕計画によって将来必要になる修繕費を把握し、今現在積み立てられている修繕金で大規模な修繕が賄えるか計算し、必要ならば、段階的な修繕金の改定案を作成します。
②マンションの内覧時に把握できること!
① エントランス回り、共用部分の清掃が行き届いていること
共用部分にゴミがたくさん落ちていたり、汚れている場合は管理が行き届いていないことが考えられます。
② 掲示板・エレベーターに気になる張り紙はないか
居住者間のトラブルを想起させる張り紙や注意書き(○○しないでください)がないかを見ます。
③ マンション専用のゴミ置場に回収されなかったゴミ袋がないこと
ゴミの出し方で、住んでいる住人の質が良いかわかります。また、回収されなかったゴミは、管理費等から費用を出して処分することになるので、未回収ゴミが多いと困ります。
④ 外壁のタイルの剥がれがないこと、鉄部の著しい錆がないこと
※コンクリートひび割れは0.5㎜程度はあまり問題ない
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